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『閉じこもるインターネット』(イーライ・パリサー/早川書房)

『閉じこもるインターネット』(イーライ・パリサー/早川書房)

グーグル・パーソナライズ・民主主義
というサブタイトル。

グーグルはパーソナライズされている。
これまでの私のクリックによって読み取った私に最適化された
検索結果を返してくる。
そーなのね。。。

いつのまにか、という気分。そうなんだろうなあ、という納得は
あるけれども、やっぱり、いつのまにかそんなー。気持ち悪い、
と私は思う。アマゾンで、履歴から新しいおすすめをされるのは
気持ち悪いなりに、うーんそういうビジネスだし、と思っていた
けれども、グーグルは検索ということであんまりビジネスだと
いう認識が薄かった。グーグルから直接的に何かモノを買ってきた
わけじゃない。
でも、グーグルだってビジネスなんだから。その認識が自分は
甘かったなあと思う。
私はまだフェイスブックは使ってないけれども、うん、私個人に
絞った広告がくるというのは容易にわかる。でも、広告のみならず
示される情報までもあっちでフィルタリングして出してくるのね。
なんとなくぼんやりと、そうなんだろうなあ、と感じて気持ち悪く
思ってはいたことを認識した感じ。

あらゆるデータを吸い上げられ、私にはわからないアルゴリズムで
判断された「私」に向かってだけ広がる「私だけ」のネットの世界。
インターネットって、始めたころは、世界に、まあネット使っている
人たちだけの世界とはいえ、広く世界にひらくものだとイメージを
していた。

でも、今はどんどん閉じていっている。
島宇宙、という表現をしていたのすら少し昔の話になるのか。
島宇宙化、趣味的に細分化していく小さなコミュニティに閉じこもる
のは、まだ自分の意向であったけれども、グーグルのアルゴリズムに
勝手に判断された自分の中に閉じ込められていくのは、自分の意向
ではないからなあ。。。
自分の過去の履歴だとか、つぶやいた言葉、住所やなんかわかんない
いろんなデータに未来まで閉じ込められて、自分にとってだけ快適な
ネット世界に閉じこめられて自分ループになるなんてイヤだなー。
でも自分にとっての最適解がスムーズに検索できて、っていう便利さ
は享受しているし、いい、けど。けどー。

でもいつのまにか、公平なお勧め最適解じゃなくて、広告主から
金もらってるからほらこれが一番です、ってお勧めされる情報に誘導
されてしまうんだ。ヤダ。でも。うーんー。

パーソナライゼーション。ターゲットマーケティング。それは必然
だろう。誰だってより効率的な広告をうちたいし何もかもがタダで
回っていくもんじゃない。
「無償サービスには、個人情報という対価を払っているのです。
グーグルもフェイスブックも、それを上手にお金に換えています。」
(P16)ですよね。

フィルターバブル。情報はフィルターにかけられ、自分が包まれている
フィルターの泡の中で見るのは自分が感心ありそうなニュースに限られ
てくる。つまり自分と大きく違う考え方に出会うチャンスが減ってくる。
フィルターバブルがなければ、出会ったかもしれない考え、体験が減る。
そして思考も狭まる。
もともと人は見たいと思うものを見る。それが強化される一方だ。
やだー。

システムを作る人、というのは、こんなにも人に影響を与え、政治的
社会的影響に責任を持つ、ということをはぐらかしているようだ。
でも、「システムが「インテリジェント」になると制御も理解も難しく
なる。システムが命をもつようになるという表現は正しくない―どこ
までいってもコードにすぎないからだ。ただあまりに複雑で、システム
を開発した人々でさえその出力を説明できなくなるのだ。」(P248)
システムのアルゴリズムによって、謎の判断が出てきても、制御できない
とかわかんないとか、えー。んー。

思っている以上になんだか今は未来で、莫大なデータ収集、統計、その
活用技術はすでに実用化されているのね。こわいような気持ち悪いような。
でも便利だし。

システムが自我に目覚めて、ハルだったりターミネーターなことに
なったりはしない、はず、と思うけど。
情報フィルタリングはなんとかバランスとっていってほしいなあ。
そして自分としては。フィルターバブルの中にいるんだ、ということを
自覚する忘れない、かな。
そしてこの本だって鵜呑みにすんな。
情報ってたいへん。

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