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「三都画家くらべ  京、大阪をみて江戸を知る」

府中市美術館へ行ってきました。

「三都画家くらべ  京、大阪をみて江戸を知る」

京都、大阪、江戸を比べるという展示。とても面白かった。
とはいえ、それぞれの都市の特徴と言われても、自分がそれぞれの都市の絵を
知っているわけじゃないから、展示されてるものを見て、なるほどねーと
素直に納得するしかない(^^;特徴、って挙げてるのにそった絵なのだろー
と思うけど他の画家のことを自分が知らないからなあ。そうなんですか、と
説明を読みつつ、説得されていいのかしらと思ったり。でもこれからは、絵を
見るときにどこの都市の画家なのか気にして見るようになりそう。いいかも。

前期の特集は「花と動物」。後期は「人物画くらべ」。入れ替えが多数ある
ようですが、どっちかといえば花と動物が見たい。

鶴。孔雀がきれい。孔雀と牡丹とかやっぱり大好きだった。
京のはやまと絵の伝統があり、大阪は輪郭線をわりとはっきり描く。
江戸は遠近法など洋画の手法を早くから大いに取り入れている、だったかな。
チラシのコピー的には「京-優雅と無限の形」画面の外まで広がってゆく
絵なんですねー。「大阪-深みとおかしみ」線が強かった印象。「江戸-
理と抑制の美」理屈っぽいのか。

動物のふわふわの毛、柔らかいの、いい。お猿可愛かった。
そして、当時の人は見たことがなかったという虎。虎可愛いよねー。
微妙に人面くさくて可笑しかったり。竜虎図、かっこいいんだけども、やっぱり
虎が丸い感じが可愛い。
長沢蘆雪(ながさわろせつ・応挙門下。京都か)の竜虎図がとてもかっこよかった。
しゅっと斜めの線が中央で強くて。
松本奉時(まつもとほうじ・大阪)の蝦蟇の絵も好きだった。蛙大好きだったん
だって。どーんとぶっとい線でざっくり大きく描いた蝦蟇可愛かった。
あれのポストカードあったら欲しかったなあ。
与謝蕪村(よさぶそん・江戸。ってさすがにこれは知ってる)火桶図。
火桶の妖怪だった。可愛い(^^)いいなあ。

小禽図。小鳥可愛いー。雀可愛い。

司馬江漢(しばこうかん・江戸)の洋画。もうそんな時代から洋画描いていた
のかーと、知らなかったので不思議な感じがした。面白い。

大阪の中国の影響大!な山水図はあんまり私は好きじゃない。
北斎の「宝珠を搗く月兎」。兎は当時あんまり可愛い動物と思われてなかった
んだって。面白い。微妙に不気味なの兎。ヘンだー。

若冲があるってのを楽しみに行った。3点でした。
あんまりこう、若冲らしい!みたいな緻密っ!てのじゃなくて、筆の勢いの
ある小品て雰囲気の2点。「猿図」「兜鷹図」。斜めなのがかっこいい。
そして85年ぶりに展示、という「垣豆群虫図」。ムカデとか蟷螂とか
描いててそれコワイ、と思う。まーでも私個人的にはあんまり好きではない~。
兜と白鷹のが好きだった。

そんなこんなで楽しかった。美術館行くの久しぶりだったわ。
府中市美術館、初めてだったけど、いいなー。
すごくゆったり見られて幸せだった。久しぶりに、絵を自分だけでじっくり
見たという満足感。公園気持ちよかったしまた行こう~。

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『神の火』上下(高村薫/新潮文庫)

『神の火』上下(高村薫/新潮文庫)

島田浩二は原子力技術者だった。二年前その仕事を離れ、今は小さな
理系専門書籍文献を扱う会社で雑務全般を行っている。
父が亡くなったことで久しぶりにもどった故郷。
祭りのある夜、幼馴染の日野草介と再会した。そこに謎めいた青年を見る。
そして、二年前身を引いたはずの世界が、また近づいてきた。
スパイとして鍛えられ働いていた世界。

原子力発電所絡みの陰謀というか、駆け引きというか、テロというか。
そういうのが描かれていて、タービン建屋だの制御棒がとか、そういう
単語への私の中の色のつき具合がもうあの地震事故ぬきにはありえない
わけで、やめてくれ、と、何度も息苦しい思いに突かれた。

しかしまあ、スパイ小説だったのね。知らなかった。
スパイというわりには、島田の行動はすべて個人的思いによるもので。
引退したスパイ?
こんなセンチメンタルなスパイじゃ仕事にならんだろ、と激しく突っ込みたい。
まあ仕事してる頃にはこんなじゃなかった、ということで、いろいろ溜め込ん
だ心情思いもろもろが暴走した、ということなんですね。
緑の目をもっているとか技術者であるとかスパイだとか運命が素敵すぎる。

そしてロシアからきた青年、良。つまりは彼に一目ぼれしたことが物語の
発端でしょうか。どうして。どうして。どうして。どうしてそんなことを
していくんだやめてくれ、と、原発への潜入に妄執燃やしていく島田と
日野の行動に苦しくなるんだけど、どうしての答えは恋に落ちて気が狂った、
としかいいようがないように思う。
原子力技術者としての自分への決着、のようにだんだんなっていったけど、
でも、良に出会ってくるってしまったんでしょー。それは恋だよ。恋だけが
人を狂わせる。
日野もなのかなあ。
日野はまた島田にも愛憎深いみたいでもえさせてくれるけどな。
目玉を喰ってやりたい愛憎ですね。くらくらする。君らの暴走する暴力と愛憎
はどんだけはた迷惑なことか。
分刻みの侵入、破壊の最後の最後のほうは本当に苦しくてやめてくれと泣きたかった。
一応技術者的に本当の破壊、実際に放射能汚染引き起こすことはしないという
ことになってるけど、でもー。
現在進行形で原発事故が起こり収束してない今。原子炉になにか起こったとき
人はどんだけ無力か実感している今。人の技術は神の火の前にどんだけ無力か
つきつけられている今。
まだこれ書かれたときには、事件事故への危機感がありつつも、技術への信頼が
あったんだろうなあと思う。
そしてベティさんこと小坂さんが可哀相すぎるー。

本が出たのは平成3年だそう。文庫化が平成7年だそうで。
20年前には技術への信頼があったのか。
核の時代、という言葉が今こんなにも重いということを、どこまで予見して
描かれたのだろう。

できればナチュラルに、読みたかった。読んでおけばよかった。
やっぱり読んでるだけで溺れそうに濃密濃厚緻密に積み重ねられる細部まで
とことんな描写。いちゃついてんじゃねーぞーという男たちの濃密な関係。
とても面白かった。


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『今はじめる人のための 短歌入門』(岡井隆/角川ソフィア文庫)

『今はじめる人のための 短歌入門』(岡井隆/角川ソフィア文庫)

短歌をはじめようという人に向かって書かれている。
月刊雑誌「短歌」に連載したものをまとめたもの。もとは1987年頃。
本が出たのは1988年だそうです。

昔短歌始めた頃に読んだような気がする。たぶん。
でもこの文庫が2011年に出たのを買ってみて、ちょっとずつまた
読んできた。
一応ぼちぼちと、えーとー、一応、短歌やってます、という今になって、
つまり今始めるわけじゃない、一応初心者とばかりもいってられないか
なあ、短歌ちまちまつくるようになってもう6、7年くらいになるなあ
という今になって、読んで深く身にしみる思いがいっぱい。

こんなに親切丁寧に岡井先生が書いていてくださったんだなあ。
そして一応少しは岡井隆を知るようになって見続けてきていて、あー
ちゃんと思想思考が見えるなあというのがわかって面白かった。

最初の方に書いてあった、初心者の人がなかなかあんまりうまくならない
のは何故かと考えてみるに、私(著者岡井隆ね)ほど短歌を好きではない
からではないか、というような言葉にぐっさりくる。
私、短歌、好きかなあ。。。
あんまり短歌好きじゃないかも。短歌、好きかなあ。うーーーん。
なんか物凄く考えてしまった。
あんまり短歌好きじゃないもん。だからうまくならないんだ。
どーしよーかなーと思うね。

とてもやさしい言葉で書かれているし、とても親切に丁寧に書かれている。
でも、短歌はかんたんです紙と鉛筆さえあれば誰でもはじめられます、と
いうことではないというのもはっきり書かれている。
短歌はむつかしいのです。って。素敵。
57577にあてはめてどうでもいい形だけ短歌、っていうのなら日本語
が書ければ誰でもすぐできるけど、そうじゃないんだよ、というところ
から始まっていて素敵です。
辞書は必要。
考えることが必要。
そして近代短歌史を知りましょう、というあたりまで。
面白い。

なんかもうほんといろいろすみません。もうちょっとがんばります。

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『バーにかかってきた電話』(東直己/ハヤカワ文庫)

『バーにかかってきた電話』(東直己/ハヤカワ文庫)

<俺>がいつものようにケラーオオハタで飲んでいると、電話がかかってきた。
コンドウキョウコと名乗った女。心当たりはない。
簡単なお願いなの、と、一方的に金を振り込んだ上で頼まれたことは、事情が
さっぱりわからないながら確かに簡単なことに思えた。
ある男にあってある質問をしてその様子を教えてくれ、という依頼。
厭な予感を感じながらも受けてしまったその依頼をきっかけに、<俺>は
数ヶ月前の事件を探ることになる。

ススキノ探偵シリーズの2作目。
これで今のところのシリーズ全部読み終わり。図書館がきっと予約殺到の
ために新しく買ってくれたんだろうなーという文庫本がきた。映画の原作
です、という、早川書房編集部の解説がついてる。編集部の解説がついてる
なんて珍しいんじゃないかな。もともと本が出たのは1993年だって。

映画を見てなので、結末まで知っているんだけれども、それはそれで
なんだか最初からとても切ない気分で探偵の動きを見守る、という読み方を
した。やっぱりボコボコになる探偵。高田くんかっこいいわ。鎖骨折られた
のもかっこいいわ。素敵。
<俺>がコンドウキョウコに腹をたて、チガウ方に進んでいくのも、あああ、
と、泣いちゃいそうな気分で読む。
でもわりとしょっぱなに、腹をたてるのは「彼女が死ぬまで続いた」とあって、
たぶん映画関係なく話を知らなくてもしっかり釘を刺されているのだ。

ラストシーンは鮮烈。素晴らしい。
残りのページ数わずか、になって、手紙を読んで。そして幕切れ。素晴らしい。

映画が凄く面白くて私ははまったわけで、映画、よくできていたと思うし
映画としてみせるということでああなんだなーと思う。
でもやっぱり本を読んでよかった。
こういう味わいなんだなあ。

編集部解説、によると、プロデューサー(?)が映画化したいという思いは
16年前から抱いていたそうで、その後「相棒」を成功させ、大泉洋を見つけた
ことで実現した18年目の映画化ってことらしい。
第二段は決まってるそうだけど、映画のシリーズ化もしていって欲しいなあ。
映画をもう一回見たくなった。

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『恋と軍艦』1、2(西炯子/講談社コミックスなかよし)

『恋と軍艦』1、2(西炯子/講談社コミックスなかよし)

東京から小舟町に引っ越して間もない遠藤香奈。中学一年生。
家庭の事情は複雑。友達はあまりできない。ひそかに片思いしている
相手は28歳年上のさわやかイケメンな町長さん。
家出して道に迷った先にたどり着いた素敵なおうちで、謎のコワイ
金髪不良オヤジにおびえていたところ、やってきたのは町長さん。
そのおうちは町長さんの友達のうち、ということらしい。
誰にも言わない、という秘密の約束。
友達がいない同士、な篠原晶との仲も近しくなった。町長さんへの
憧れはつのるばかり!

なかよしの連載ということは。ターゲットな読者は小学生なのでは?
と思って敬遠していたけれど、おもしろいという評判を聞くので
やっぱり読んでみようかな、と買ってきた。
こ、これは。
がっつり西さんテイスト!ときめくっ!なかよしだからって読まなくって
ごめんなさい。これからの続きもすごくすごくすごく楽しみ!

一応、というか、まあ普通に主人公は中学生の女の子たちなのだけど、
当然ながら気になるのは町長さんと金髪オヤジだよねー。お泊りする
関係です。友達だよ、というけど、おっさん二人の友達としてその距離感
はありですか?アヤシイ、と、晶がやたらと覗き見しにいって楽しい。
私は当然そういう関係でしょう、と思ってわくわくドキドキだけれども、
友達だよ、と、香奈の思うように、優しい世話焼き町長さんが仲良くしてる、
っていうだけのことか、っとも思えなくはないわけで。
すごく微妙なところ描いているなあと思う。
アラフォーなおっさん二人というところの関係を、ここでやるんだ。
西さんさすが。。。凄いなあ。

女子中学生の憧れときめき☆というお話の次元と、おっさん二人なJune、
ってところの次元と、地方の小さな町の政治、小さな中での争い、町興し、
みたいなところの次元と3つのモードのお話が折り重なっている。
そういうのもさすが西さんだなあ。
どこまで描いていくのだろう。
ハーヴェイ・ミルクみたいなことになったりもできそうだし。
町長さん、というのがまたなんとも。
町長さん、くらいだとホントに実際ご近所さんかも、と思えるあたり
微妙なとこ描いているのかなあと思う。
この話がどう転がっていくのかわからなくて面白い。

主要人物以外のキャラ造詣はばっさり割り切ってステレオタイプでささっと
いいテンポで描いている。町の人とか、意地悪なクラスメイトとか。
おっぱいだけで人生のりきってきたわ、みたいな女性編集者とか。(それ
だけでもないってことは少し描かれる(笑))
で、香奈ちゃんの家庭の事情的なことも少しだけしんみりと。でもそれも
まだ今のところさらっとしてるなあと思う。
主要人物、ってつまり、町長さんとサーシャだよ。
2のラスト、「心配するやつがいるとおまえはやりにくいんだろ」って
サーシャのセリフ!!!!きゃあ。撃沈。素晴らしい。
おっさん二人なんだなあ。大人なんだなあそれぞれに。というのがたまりません。
その前の、香奈の心配したいの、みたいなセリフのあとだけにいっそう。
サーシャとの2ショットの絵のセクシーさもたまりません。

んで、これは完全に個人的もえもえながら、「サーシャ」って!
五條さんの革命シリーズ連想しないではいられないじゃないか。うっとり。
サーシャ。ロシア系ってことで、お茶だとかお料理だとかなんだかロシア風な
味わいが出てきてますますうっとり。
続きにも期待。大好きだなあ。


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『探偵はバーにいる』(東直己/ハヤカワ文庫)

『探偵はバーにいる』(東直己/ハヤカワ文庫)

<俺>がいつものようにケラーで飲み始めようとしているところに、
声をかけてきた坊や。原田というその男は、大学の6年後輩にあたる
という。<俺>の噂をきいて、いなくなった恋人の行方を捜して欲しい
といってきた。まったく気乗りしないものの、調べはじめた<俺>。
どうやらその恋人には原田の知らない顔があるようだった。

ススキノ探偵シリーズの第1作目。やっときたー。
俺は28歳。自分じゃもう年寄りで、って自嘲してるけど、いやいやいや
若いから。きみ、50過ぎてもそうやってふらふらしてるから。
と、シリーズをバラバラと読み進めてきた私としては、にやにや思いながら
読んだ。高田くんはまだ院生でそこからどうすっか、というあたり。
先日前日譚『半端者』読んだから、あーなんかそうか、と、そのつながり
なんかも楽しい。
かのモンロー、ね。これは10作目の『旧友は春に帰る』に再登場するんだ。
読んだけど、えっと、どうだっけ、と、すでに忘れかけな私(^^;
10作目なんてときには俺はほんとーにおっさんになってるのよ。

あんまり乗り気じゃなかったけれど、うっかりいなくなった恋人、麗子の
親と電話で話してしまったりして、べそべそしてるばっかりの原田の姿を
見るにつけ、つい心配しちゃって調べ始め、殺人絡みってことがわかって
殴ったり殴られたりボコボコになったりして。ハードボイルドだねえ。
やせ我慢だねえ。面白かった。
どうにも謎を暴く!って颯爽とした感じじゃなくて、なんかうろうろしてる
うちに棒にあたる、ってわりといきあたりばったりな感じでなんとなく
いろんなことが転がっていく。
単純馬鹿な女子大生って感じの麗子がなんかすごい、って最後の最後にわかる
とか、やっぱり残り後少し、ってなってからのわーっと一気に見えてくる勢い
が凄い面白い。え?え?え?ってよくわからなくなる。

そして文章のうまさは、最初っからだったのねと思う。会話も文章も、この
テイストは変わらないねー。面白い。
解説が、たぶん2011年、映画のあとに書かれたものだった。2011年
9月の49刷だよ。愛されてるね。
この本自体は出たのは1992年。この話の舞台としての少し昔、と設定
されてるのが1984年頃、らしい。
そして今の映画化、だもんね。映画化の第二段はこの話になるのかなあ?
どうなんだろう。映画も楽しみだな~。

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映画「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」

*具体的内容に触れています。結末まで触れています。

映画「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」

ヨーロッパで相次ぐ爆破事件。
犯人は不明。アナーキストか?
だが、名探偵シャーロック・ホームズだけには見えていた。黒幕は天才、
ジェームズ・モリアーティ教授だ。

第二弾!待ってましたっ!
今回もすーーーごく楽しかった~!
もうね、いきなりヘンな中国人の変装してるホームズ。ヘン。すごく変。
武闘派で強いのは相変わらずだけど。
そしてヨーロッパを救うためにモリアーティの尻尾をつかむ!と、壮大な
ことになってくんだけれども、でも、えっと、どっちかというと、ワトソン
くんの結婚を、新婚旅行を、邪魔したいんだよね?と思っちゃう好き好き光線
出しまくりなホームズ(笑)新婚旅行より俺といるほうがいいだろ?って。
(ちょっとチガウけどw)新婚旅行に行くはずなのに命がけのバトルに巻き込まれ
ちゃってますけど。可哀相ワトソンくん。でもなんだかんだいってもホームズに
つきあっちゃうし息ぴったりだし死にかけたホームズに「許さないぞ!」って
心臓マッサージしたり。ええっ心臓マッサージしたら人工呼吸とセットじゃないの!?
と期待しまくったけど残念だった。。。(期待のしどころが間違ってるのは承知)
かけがえのない相手、信頼しあってるコンビ。最高です。きゃー。きゃー。
ホームズの女装とかね。。。そこ女装の必要はないっしょ。誰か別人ってだけで
いいでしょ?絶対ワトソンくんに、見てみてー変?どう?って誘ってるでしょ(笑
新妻列車から突き飛ばして(笑)ええもちろん、彼女に危険が及ばないための緊急手段
ですよ。そう。わかってる。でもやっぱとりあえず彼女が邪魔なんだよねー。

今回はワトソンくんもいろんな格好してるのをいっぱい見られてよかった。
ギャンブラーだったり酔っ払ってはじけてたり(笑)
特に!舞踏会のシーンの正装にはうっとりしまくってしまうー。やっぱかっこいいわ
ジュード・ロウ。めちゃくちゃ似合う!最高!大好き!
そんでもってホームズと二人で踊るんだもんなー。もーーーーっ!!!
いや大事なこそこそ話のためですよね。うん。でもいちゃいちゃしてるでしょ。
きゃあきゃあ言わせたいんでしょっ。いつ二人でダンスの練習したの?もうー。それ
すごいみたいじゃないか。妄想ひろがりまくります。

モリアーティ教授もかっこよかった。冷静冷酷という感じ。もちろん天才な感じ。
常識も人の命もなんとも思わないよ?私は私のやりたいようにやるまでだ。という
悪の親玉な感じ。
特に最後の、ホームズとの脳内でのチェスシーン素敵。あーゆーのがシャドウゲーム?
その前の格闘のシュミレーションとか、誰にも見られぬ影のたくらみとかってこと
でもあるのだと思うけど。
かっこよかった。ああいうのしびれる。大好き。わかりやすく天才対決見せてくれるー。
戦争はビジネスチャンス。モリアーティの先見の明は確かってことを後世の私は知ってる。
戦争は起こる。ホームズは絶望的な戦いをしてる。モリアーティをもし倒せたとしても
戦争は止められない。そのへん、苦しかったな。

前作同様、前作以上にアクションはどっかんどっかん派手!馬に乗れないホームズ可愛いw
予告でも見ていたけど、森の中走って逃げてのシーン最高にかっこいい。
スローモーションだったり早回しにしたりの映像づくり面白いしかっこいいし、
アクションでは脳内シュミレーションとその後、とか、時間さかのぼるのもぎゅいぎゅい
きてかっこいい。で、今回だと実際には違っちゃってああああーっ、とはらはらさせて
くれるのもしびれるわ。
滝に落ちていくところ。
ワトソンくんが現れた瞬間。目の前で。って、あそこはぎゅっときた。たまらん。
その後の、あのラストだもんねー。
あーもー、3作目も絶対作って!早く作って!もっとホームズとワトソンを見せて!

原作からのセリフの引用とかもいっぱいらしい。
原作は私はあんまり覚えてない。読んだの大昔すぎる。原作の大ファンだったら、
アクション活劇なホームズなんて!って否定的になるのかなあ。
実際推理なのかどーか私には全然わからない。
でも、原作ってもともとキャラ萌小説だもん、と、私は思っている。
ホームズ&ワトソンコンビが素敵なんだもん。やっぱりもう一回ちゃんと原作を読んで、
いっぱいあるらしい引用とかコネタにもっとにやにやもえもえしたいかも。
マイクロフトにーちゃんとか、あの召使、スタンリー?とか、すごい気になる(笑)
にーちゃん、おうちじゃ裸族なんすか?なんで?(笑)
3作目あるとしたらますます期待が膨らむ。でもとにかく、このコンビもっと見られたら
いいなあ。大好きでーす。


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『キャッツアイころがった』(黒川博行/創元推理文庫)

『キャッツアイころがった』(黒川博行/創元推理文庫)

顔は潰され、指はすべて切り取られた全裸の遺体が見つかった。
唯一の手がかりといえるのは、胃の中から発見された、最上級の
キャッツアイ。

サントリーミステリー大賞を三度目にしてとったもの、みたい。
最初から佳作になっててデビューはしていたらしい。黒川さんの
疫病神じゃないやつはどうなんだろう?と思って読んでみた。
1986年の作品らしいので、なんだかやっぱり時代が違うよね
という感じはする。
主な舞台は京都。でも大阪もインドも岡山も、と、フットワーク
軽いよねー。そういうのは変わらずなのだろうか。
連続殺人事件の被害者の一人である美大の学生の友人たちが
事件の真相にせまる、って感じ。警察も動いてるけど、あんまり
活躍ってわけじゃない。美大の女子大生コンビが探偵役。
ううーんと。えーと。やっぱり好きじゃない(^^;
なかなか面白いと思うけど、やっぱり作品重ねてうまくなってる
のかなあというか。読みにくいし、キャラもしっくりこない。
関西弁なのは素敵だけど、人物像は弱い。桑原、って名前が出て
おお、と思っちゃったけどもちろん疫病神の桑原さんとは関係ない。
まあそもそも私が女性キャラが探偵役ってのにまったくのりきれない
から私にとっては駄目ってことだと思う。

かなり悲惨な連続殺人ってことになるのに、学生さんのノリの軽さ
のバランスがしっくりこないかなあ。
疫病神のシリーズはヤクザで喧嘩暴力ばりばりだけど、まーヤクザな
だけに、実際に人殺しやってるわけじゃないもんな。過去はあるけど。
だから会話におもろいなーと笑えるけど。
どーもこの作品での女子大生ちゃんたちの会話のノリは私には駄目
だったなあ。気が向いたら、もうちょっと最近ので、ハードそうなの
を、読んでみるかな。

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三月

      三月
                                 千坂麻緒


  あたりまえの午後だったその瞬間があたり前ではなくなった溝

  あの日ぼくらは別々の場所別々の恐怖をひとりひとりで抱いた

  繋がらぬ電話をもっていることがそれでも大事 きっと繋がる

  とりちゃんは三時間半歩いたと 寒いそれから抱きしめあった

  ゆれる、のが、続く ぼくらは何回も大丈夫って囁きあった

  いつもとは違うダイヤの満員の通勤電車平気なふりで

  平気ではなくなっていたとりちゃんは眠りが浅く夜水を飲む

  日常と非日常の境界が曖昧になるゆらゆら生きる

                              (未来 2012年3月号)


めっちゃくちゃ久しぶりに自分の短歌。
軽いというかゆるいというか。ちゃんと歌がつくれたという気はしてないけど、
自分がつくるとこうなる。フィクションをかりてつくる。
3・11を歌につくるかどうするか。
直後には一首か二首くらいか、それを思いながら、でもあんまり見えないように
つくった。歌をつくるってどうなのかなあ。
自分なりに、まだもうちょっとは続けていきたい、か。

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『螻蛄』(黒川博行/新潮文庫)

『螻蛄』(黒川博行/新潮文庫)

シリーズ疫病神。
伝法宗慧教寺。信者五百万人。その宗宝である絵巻物をかすめとった桑原。
またしても二宮を巻き込んで、それを金に換えるため東京名古屋まで奔走する。

って感じで疫病神のシリーズ、4作目。これが一番新しいところかな。
単行本は平成21刊行。この文庫が今年24年の二月刊。
相変わらずのコンビでめちゃくちゃ面白い!
寺の坊主ども相手に、ってことだけど、でもまあ当然のごとくヤクザが出て
くるわな。それが東京の勢羽組っつー新宿拠点なもんで、桑原と二宮くんは
東京でも大活躍(笑)桑原さん強いー!かっこいい~!
でも最後には刺されちゃって大変。ほんま体張ってるなあ。
二宮くんは確かに巻き込まれてボコボコになって命危なくもなって、だけど、
うーん。桑原さんも体張ってるし。いやでもやっぱり巻き込まれる二宮くん
のほうがかわいそうなんか。
でも巻き込まれたなりに絶対取り分もらう!と途中からぐいぐい自分で
巻き込まれにつっこんでいくからなあ。今回は三百万ほどの取り分。なかなか
ええとこなんじゃないだろうか。
経費使いまくった桑原さんのほうが気の毒に思える不思議(笑)

美術のことはわからへんから、と売りさばくのを頼まれる稗田涼子もしたたか。
まーたしかに普通にかたぎなわけないよなあ。
これまた桑原さんがなんか気の毒になる不思議。桑原さんは本気でヤクザだけど
その本気がまっすぐでやっぱりかっこよくって汚い感じじゃないんだよなー。

若頭の嶋田さん出てきてくれて、収めてくれるーと思ったら、さらっとかち込みに
行くだの、羽鳥いわしたろ、だの、可笑しい。ヤメテくださいー。
結局桑原のシノギから組のシノギになってしまって、桑原さんはあんなにがんばった
のに取り分的には最初の目論見より大幅ダウン。かわいそうだ。
箱根より東には行くな、と念を押されたりね。可哀相だー。面白かった。
シリーズはまた書かれるのかなあ。まだまだ読みたい疫病神コンビでした。

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映画「人生はビギナーズ」

映画「人生はビギナーズ」

母は5年前に癌で亡くなった。
父、75歳だが、カミングアウト。私はゲイだ。これから、そっち方面を
楽しむことにしたい。

38歳の息子オリヴァーをユアン・マクレガー。75歳からゲイライフを謳歌する
ハルをクリストファー・ブラマー。先日のアカデミー賞で、最年長助演男優賞を
とったそう。おめでとうございます。ほんととってもチャーミングキュート素敵な
おじいさんだった♪恋人といちゃついてても微笑ましく上品さがある。
美術館館長だった、美術史家、ということだからやっぱり、品があるって大事と
思う。
ユアンくんはふつーそうな、臆病なナイーヴな男。ふつーな感じが最高にかっこいい。
素敵だあ。うっとり。

父の残した家。
父の残した愛犬。
そのわんこがめっちゃ可愛い!ジャック・ラッセル・テリアらしい。でもなんか
もじゃっとよれっとしてて、可愛いったらありゃしない。ずーっとハルに、その
後はオリヴァーにくっついて回るの。お留守番させようとすると鳴いちゃうの。
で、セリフが字幕であって、たいへんにナイス。しゃべれないけど、アーサーと
語り合っちゃうオリヴァーがまたすごくいい。いいなあ。

父も癌で最期を迎える。
みとったオリヴァー。
友人たちに連れ出されていったパーティで、魅力的な女性、アナに出会う。
また恋をするなんて思ってなかったオリヴァー。少しずつ、付き合いを深める
二人。うまくいくだろうか。

お話は、監督脚本の、マイク・ミルズの自伝的なものだそうです。おとーさんの
そういうカミングアウト受けるってやっぱりびっくりなんだろうなあ。
お母さんは出番少な目だったけど個性的でなかなかチャーミング。
自伝的、というせいものあるのだろうけど、とてもとてもとても繊細に慎重に
やさしくつくりあげられていると思った。
傷つけあうところや、もっと醜く辛いこともなかったわけではないだろう。
そういうのは多少ほのめかされるくらい。
理想的な息子だよなあ。
理想的な最期の迎え方だよなあと思う。
いくつになっても、スタートできる。
いくつになっても、初めて出会うことはたくさんあって、戸惑うし怖くも
なるし、それでも、楽しんでいくことはできる。

数少ない母のエピソードで、マーガレットの花束、そのへんで摘んできた
のを無造作ににぎってる手の写真があった。
マーガレットの花束のような、平凡な幸福を贈る、というようなのが素敵だった。
親が子供に願うのは、めちゃくちゃな大成功とそれに伴う苦悩、というよりは
平凡なつつましやかな穏やかな幸福なのではないかなあというのが私には腑に落ちた。
平凡な幸福って、でも難しいけどね。

時間の入れ替わりがけっこうめまぐるしい。でもそんな風に日常の中に、父のこと
をしょっちゅう思うって感じかなあと思ってみたり。
大袈裟な感動や説教や押し付けはなくて、とてもとてもやさしかった。
小さなエピソードひとつひとつが素敵だった。
アナもとーってもきれいかわいいしー。本屋であんなデートしたいぞ。いいなあ。
生きるのを楽しむのは、自分次第。はじめてみるって、いいなと思わせてくれた。

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