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映画「J・エドガー」

ネタバレっていうのかな?具体的中身について触れます。
私個人の妄想爆発の感想です。

映画「J・エドガー」

FBIをつくり上げ、48年間その長官として君臨した男。
大統領にも怖れられた男。自らの思う「正義」のために法さえも捻じ曲げる男。

クリント・イーストウッド監督、レオナルド・ディカプリオ主演。

脚本がダスティン・ランス・ブラック、という人。ぐぐってみてたら
映画「ミルク」の本書いた人でもあるみたい。なるほど納得。ウィキに
よるとそっち方面の活動なんかもしてるみたい。もの凄く納得。

映画の評判としてはあんまりはよくなさそうな感じ。結局アカデミー賞に
ノミネートすらなかったねえ。ディカプリオ残念。。。すごい演技してると
思うのに、何がダメでノミネートすらなしなんだろ?まだこういうのタブー
なの?赤狩りみたいなこととか?事情は全然わかんないし、単純に映画として
デキが悪いみたいなことなのかもしれないけどな。

私にとっては、素晴らしく極上のJune映画を見た!という満足感いっぱい!
BLじゃないよ。古典的ジュネテイストって思った。

晩年のエドガーが、自伝を書かせるべく口述する。そこで、時間は過去に。
そう、時間がいったりきたり、あっちこち飛んで、エピソードは断片的。24歳
くらいから、70代?その死までの長期間を一本の映画にしてるんだからそれぞれ
の事件を詳しく描いてはいない。
キング牧師を脅そうとしてたり、ケネディ暗殺に絡んでるのか?とか、リンドバーグ
幼児誘拐事件だとか、まーもの凄い事件の数々が、ごく断片的に語られる。
エドガーの主観で。
エドガーは口調は激しくもなるし、傲慢で強引で不遜ですごい厭な奴で怖い奴。
だけども映画全体の調子はとても淡々としていて突き放している感じだった。

FBI長官としては自分をよく見せようと嘘に近いほどの誇張を言い、手段を
問わず捜査を推し進め、国家の安全のためだ!という主張をふりかざす。
しかし個人としてのエドガーは、母の自慢の息子でいたい。吃音を必至で克服し、
女々しいなんて絶対ダメ、と母の禁止のもとに育ち、母の期待に応えようと懸命だ。
3回のデートでいきなり結婚を申し込むものの、断られる。彼女は忠実な秘書に
なるけれど。女性とダンスなんてできないしたくない、と傷つくナイーブな男。

大学の後輩にあたるクライド・トルソン。
お互いに一目惚れだったのかなあ。クライドのほうとしては憧れの有名人な先輩?
エドガーは、一目惚れかなあ。
じーさんになったとき、面接にきたきみが必要だと思った、というような告白に
うるうる泣いてしまった。

休暇を一緒にすごそう、と、競馬を見に行って、スイートに一緒に泊まって。
キラキラおめめのクライドくんに、愛してる、と言われたくせに、下品な女優に
プロポーズしようかと思う、半人前扱いされるのはごめんだ!みたいな話をする
エドガー。
そりゃあクライドもキレるよ!
殴りあい!そしてキス!
きゃ~~~~!!!
あのシーンには心臓うちぬかれた。キュンとしすぎて失神しそう。極上のキスシーン。
名シーン。素晴らしいっ。
その後のエドガーがまた可愛らしくてワタシもえ死にしそうだった。
離れたクライドに二度とするな、って言って。
でも出て行こうとするクライドに行くな、っていって。だって、まだ競馬があと一日
あるし、ってぼそぼそ言って。
クライドは二度と僕に女友達の話をするな、っつって出ていくんだけど、彼がいなく
なってから、愛してるクライド、あいしてる、ってつぶやくエドガー。
そのディカプリオがたまらない。
ああディカプリオはやっぱり美少年で美青年で美中年美老年になるよねえ。
あんな顔ができるんだもん。
もしクライドがそこにいたら、うむをいわさず抱きしめ押し倒してやっちまうぞ。
絶対。

母の自慢の息子でいたい。
時代的にも同性愛であることなんて認められない。あの権力の場にいるんだから
バレたら絶対に終わり。
自分の愛を、絶対に自分で認められないエドガー。
そんな彼を愛しつづけるクライド。
クライド、なんでそんなに愛しつづけられたんだろう。ふたりっきりのときには
親密ないろんなことがあったのかなあ。晩年、老人の二人は二人でいることが
とても自然な風になっていて素敵だったものね。

この映画は、FBI長官を描いたのではなく、同性愛がタブーであった時代に、
深く愛し合あう相手とめぐりあいながらもその愛を自分で認められない、どうしようも
ない男を描いた映画だと思う。
なんて切ないラブストーリー。
ありがとうディカプリオ。素晴らしかったよ。

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