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榎田尤利/交渉人シリーズ

榎田尤利さんの交渉人シリーズを一気読みした。
がっつりBL読むのちょっと久しぶりかな。なんかこの頃懐古趣味に
なりがち。榎田さんも一時はパーフェクトに追いかけていたけれども
しばらくなんだかもういいや、となっていたのでした。
交渉人のも最初の一冊は読んでたけどその後の続きは手に取らず。
したらいつのまにか7冊出ていた。で、一旦はオシマイということ
らしい。そんなわけで二冊目から一気読み。

すべて榎田尤利。大洋図書シャイノベルズ。

『交渉人は黙らない』2007年。
これは出た当初に買って読んだ。
細かいことは忘れた。。。けどまあ、元検事、元弁護士、な現在交渉人
としてご町内トラブル解決します的なことをやってる芽吹と、かつて
高校で後輩だった、現在ヤクザ若頭な兵藤との再会、そして、という所。
ポジティブにがんばる芽吹とやけに芽吹に執着する兵藤。過去の因縁等等。
榎田さんのファンなのでもちろん面白く読んだけど、いまいち自分が大好きに
なるよーなキャラもなく、まあねえ。ヤクザねえ。という印象だったのかな。
続編を買い続けるにはいたらず。あと絵もまったく好きじゃない。

で、今年の夏にシリーズ一旦終わり、ということになったみたいで、
このBLがスゴイとかの一位にもなったみたいで、久しぶりにオトナ買い。

『交渉人は疑わない』2008年。
ホスト絡みのトラブルを解決、したと思ったらホストから依頼がきた。
溝呂木というその男は兵藤の過去を知る男だった。
つーわけで兵藤の若かりし日のことなんかがちらほら。人を殺したことがある、
てな感じだけど、まあ事故みたいなもん。でも心の傷みたいな感じ。よくして
もらってた兄貴分だったが、そいつが薬で暴れてそれをとめるはずみに、と。
んでまあ、なんだかんだあって、二巻目にして芽吹は後ろのせっくすを初体験。
芽吹のかつての同僚、七五三野(しめの)という現役弁護士も登場。兵藤が
びしばしライバル視したりして。

『交渉人は振り返る』2009年。
振り込め詐欺グループに半分足をつっこんだ友人を助けたい、という依頼から
偶然、芽吹は弁護士だったころ、無罪を勝ち取った相手と再会する。朝比奈。
無罪になったとはいえ、恋人を死なせた男、として、彼は社会的には落ちぶれていた。
彼をもう一度、信じたい芽吹は、一緒に薬を飲むことを承知した。
てなわけで今回は急激な薬物過剰摂取みたいなことと拉致監禁だったりして
芽吹は兵藤に心配かけます。変わろうとする相手を信じようとする芽吹。
芽吹の過去のなんらかのトラウマ。

『交渉人は嵌められる』2010年。
芽吹のところに送られてきた、ボールペンの形をしたUSBメモリ。芽吹が
忘れられない事件、親友だった若林を弁護士として助けたかったのに、結局
自殺へおいやってしまった事件の、新たな証拠となるメールの記録だった。
同じ頃、ヤクザ真和会がらみらしい、秘密のデータが偶然芽吹の預かるところ
となる。それもボールペン型のUSBメモリ。しかし、それが奪われた。
兵藤と対立してでも、過去に囚われる芽吹。
ってんで、暴力団絡みのあれこれと、それぞれの立場の違いに苦しむ二人と、
そんでもって、天才詐欺師で兵藤に執着する環とのあれこれで、兵藤に捨てられる
芽吹。どうなるー。というところで続く!続きものだったのか。

『交渉人は諦めない』2010年。同時発売だったのかな。
まんまと環に騙されてUSBメモリも兵藤も失った芽吹。だが、芽吹は一人じゃ
ない。チーム芽吹なんだ、というわけで、みんなでなんとか環を騙してメモリ
を取り返そうと企む。しかし環のほうが一枚上手、かと思ったが。
結末まで読むと、へー、と思ってもう一度再読したくなるような。騙し騙され
が面白かった。信じる、信じたい、というのが強い、みたいな。ベタに愛は勝つ
みたいなことだけど面白かったな~。
芽吹のほうから兵藤が大事だ俺のものだっ、と激しく嫉妬、求めたりして
そーゆーのもきゅんとくる。二巻続きの満足感あり。

『スウィーパーはときどき笑う』2010年。12月刊。去年いっぱい出たのね。
これは番外編。
芽吹のところのバイトのキヨくんと、勝手に出入りしてる高校生の智紀くんとの
ラブラブ話。最初は背が小さいコンプレックスのあるトモにとってはやたらデカイ
邪魔な存在のキヨ。しかしキヨのほうはちっちゃくて可愛いトモに一目ぼれ。
巨大わんことしてひたすらトモになついていた。
キヨの清掃人としての仕事のバイトについてった時、偶然見つけ保護した小さな
子ども。その子の母親を見つけてやろうとして。と、まああれこれあって、
んでトモのほうもキヨが好きだよ、というわけで。可愛くらぶらぶでした。

『交渉人は愛される』2011年。
これまで散々対立し酷い目にあわされてきた鵜沢組の組長からの依頼だった。
病で余命わずか。ぼんくら息子を助けて欲しい、と。断るべきだった。だが、
死を目前にした親の願いを断れる芽吹ではなかった。
ってことでまあ、鵜沢組の崩壊でしばらく平和が訪れるのかなーという割終わり。
芽吹の自覚もくっきりはっきり。よかったね。

みんながみんな、もの凄い過去をしょってて、でも深刻になりすぎず、明るい。
芽吹くんが明るくがんばるので。おっさんみたいだし。気負わずがんばる。
んでも、まあ、芽吹が動かなきゃ話が話しにならないというか仕方ないんだけど、
それにしても芽吹ー、お前もうちょっと慎重に、人に心配かけないように
できないのかっ。前向きにもほどがあるっ。人を信じようとするにもほどがあるっ。
そうせずにいられない過去のトラウマとか丁寧に語られててわかるけどさー。
と、どうにもイラっとしてしまうワタシ(笑)兵藤が不憫で。あんなに愛してる
のに可哀相と思う。
しっかりした大人とか、元気のいい女の子とか、子どもとか、やっぱり配置が
うまい。でも最後の、座木さんの姪っこの桃子さんはいくらなんでもやりすぎ。。
と思うけどなあ。話作りもいろいろ、ねーよっ、とつっこみたいところは
盛りだくさんだけど、テンポよく読ませるし面白いしうまい。
えろいシーンも、ほんとバリエーション豊かにあの手この手でえろくたっぷり
あってとってもいい。兵藤がんばれーと思う(笑)えろいシーンがほんとに
いろいろでえろくてやっぱり榎田さんステキです。

この感じって、あれだと思った。ススキノ探偵シリーズ。たまたま私が今
まとめて読んでいるせいもあるけど。ススキノ探偵も、探偵というわけじゃなくて
街の便利屋的立場。ヤクザなお友達もいる。仲間もいる。そしてよせばいいのに
揉め事をなんとかできないかとがんばって巻き込まれて酷い目にあって。
ススキノシリーズもゲイの人いっぱい出てくるよなあ。探偵本人は違うけども
差別偏見はゼロ、でも理解もできないけど、というニュートラルさがかなり好き。
芽吹は一応仕事の依頼がきっかけ、ということなんだけどね。
探偵もののシリーズってこういうパターンか、という感じで納得した。
芽吹たちの街も、新宿渋谷なんかじゃなくて、両国錦糸町がなわばりってとこで。
下町風情な感じも味わいかなあ。
オトナ買いに後悔はない。面白かった。
でも大好き、っていうふうには私はならないなー。やっぱり芽吹にはイラっと
するし(笑)環にちょっと期待したらわりとヘタレな最後をむかえちゃったし。
つまらん。。。悪に魅力がないと私にはつまらないという個人的好みとして。
ヤクザといっても兵藤らの組は昔堅気で残虐非道なことはしない、ってスタンス
だったりして。まあ主人公サイドだからそういうことにしないとねってのも
わかりますけれどもね。愛しあって、幸せになってね。

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