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『グラン・ヴァカンス 廃園の天使 Ⅰ』(飛浩隆/ハヤカワ文庫)

『グラン・ヴァカンス 廃園の天使 Ⅰ』(飛浩隆/ハヤカワ文庫)

<数値海岸>(コスタ・デル・ヌメロ)の夏の区界に暮らす少年、ジュール。
12歳の少年。少し年上の少女、ジュリー。
二人は鳴き砂の浜へ硝視体(グラス・アイ)をひろいに行く。
ゲストがこなくなってから千年もの夏。
そこに、蜘蛛が襲い掛かってきた。

最初、世界観が、イメージが自分の中でうまく見えなくてちょっと
読むのに時間がかかった。ゲストのための仮想領域、か。そこに住むのは
AI。ゲストの欲望を受け入れかなえるための存在。
イメージがとてもきれいだった。
うつくしくて、残酷。そして淫靡。少しずつ明らかになる残虐。淫ら。
素敵だ。
この世界を設計したものの暗い欲望。ゲストの欲望。現実ではない。
プログラムの中。そこに暮らしているのはAIだから。果てしなくゲスト
の欲望を受け入れる。素晴らしい。
解説にもあったように、この本を読む私がゲストになり、読むという行為
がその世界に遊ぶことに重なり、自分の欲望を差し出されるようでくらくら
する。
でも読みたい。
私はもっと残酷なもっと淫らなもっと激しい世界を読みたいよ。

襲ってくる蜘蛛。
超越的な存在らしきランゴーニ。いや、超越的なのは天使?ランゴーニも
AIだっけ。夏の区界を破壊して天使と戦う武器にする、のかな。その先の
ことがまだわからなくてもやもや。

三部作の構想らしいのでぜひとも完結させて欲しいんだけど。
これ、単行本は2002年に出たものみたい。それも十年ぶりの新作だった
らしい。文庫は2006年ですね。『ラギッド・ガール』って短編集?
が出てるみたいだけど。二部、『空の園丁』がぽつぽつ連載されてる、のかな。
ぐぐったらなんかものすごく長期戦みたいな。。。三部はー。いつになるのだ。
死ぬまでに書いてください、と願わなくてはならない作家なのか。
ちょっと手を出してしまったことに後悔(^^;
パートタイム作家です、ということらしくて、本業がなんなのか知らないけど
んー。でも面白い。SF好きなんだろうなあという感じ。気長にのんびり読もう。
待とう。


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