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『探偵は吹雪の果てに』(東直己/ハヤカワ文庫)

『探偵は吹雪の果てに』(東直己/ハヤカワ文庫)

小さな揉め事を片づけたあと、待ち伏せにあい袋叩きにされた俺。
入院した先で、昔、20年以上も昔に、惚れていた女に出会う。
45歳になった俺。15歳年上の、かつて世界一美しいと俺が恋
していた女性。死んだと思っていた人。
再会を喜ぶ前に、昔みたいに説教くらい、それから一つ頼みごと
をされた。斗己誕町へ封筒を届けて欲しい、と。

図書館での順番待ちできたものから読んでいる。ので、ススキノ探偵
シリーズ、これは6作目かな。これの一つ前のを読んでない。まいいか、
と読み始めたら、探偵が45歳になっていた。『消えた少年』の時に
30そこそこだったから、お、っとびっくりした。けっこう間が開いて
ぽんぽん年齢が飛ぶのか。文庫刊行は2004年。単行本は2001年。
携帯電話、探偵以外は持ってる。公衆電話が減った、なんて愚痴ありw
高田くんはこれでは出番はほんの一瞬程度。しかしなんか店を持ってる
みたい。ミニFMみたいなのやってるみたい。この前の時にどうなった
んだろう。妄想ふくらむー。シリーズの中を飛ばして読むっていうのも
面白いかも、と思った。これからもそうしようとは思わないけど。

中年のおっさんになった探偵。でもやっぱり馬鹿で無茶で。でも、
若い、ほんとに若い頃に恋した相手との再会で子どもになっちゃう感じ、
ムキになっちゃう感じ。ああもう。バカ。
すごく面白かった。

探偵がかっこつけて何も聞かずに頼みを引き受けたもんだからずっと
何がどうなってるのかよくわからない。やっぱりなんだか巻き込まれ
酷い目にあい、痛い目にあう。ああああ危ないっ。最後のほうすごい
緊張感。ハラハラしたー!残りページ少なくなってるのにこれ、どう
なるのどうするのどういうことー?とドッキドキ。

探偵と、トコタン町の人とのずれまくりの会話、面白かった。
これはすごい。
くらくらきた。

北海道って。というか、田舎って。
でもこれはやっぱりなんだかドラマみたいで。ツインピークスを連想して
しまった。私が一番はまりまくって熱心に見たドラマだから。小さな町
に事件があり、よそ者が現れて、という感じがちょっと。
そして高校生なんかがやっぱりなんだかたまらない感じに描かれていて、
胸をえぐられる気分。
私も田舎、というかまあ、地方の小さなとこの生まれ育ちだからなあ。

そして締めはなんだかしみじみ切なかった。
そういう年に私もなってるからなあ。もちろんこんな出来事とはほど遠い、
平々凡々な我が人生ではあるけれども。
探偵、馬鹿。で、ちょっとかっこいい。そんないい女いるかよ。
たいへん素敵でした。

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