『リプレイ』(ケン・グリムウッド/新潮文庫)
『リプレイ』(ケン・グリムウッド/新潮文庫)
ジェフ・ウィンストン。43歳。妻との仲は冷え切り、仕事は
ぱっとしない。1988年。10月18日。ジェフは死んでしまった。
そして、目覚めた。大学生の自分として。
タイムスリップというかタイムトラベルというか。でも精神だけ、で、
過去の記憶もあって、というもの。
人生のやり直しができる!
どっかで面白いというのを見て読んでみた。
ほんと面白かった!
最初の混乱のあとの一回目のやり直しってのは理想的だなあ。
んでも死から逃れられなくて、またやり直しになって、そして。
と、リプレイのごとにいろんな試行錯誤があり、仲間はいないかと
探そうとしたり、世界をよりよくできないかとやってみたり。
一回目のリプレイのときはふんふん、とよくある感じで読んでいた
けれども、それが二回目、三回目となるにつれて、切なくなる。
苦しくなる。
本の残りのページ数が減るにつれて、ああどうなるのこの結末は!
と、早くよみたいけどなんだか苦しい、とドキドキです。
そしてラスト。ああ。人生って。なんて思ったりしてほーっとため息。
かなり愛の物語、だった。あんまりSFという感じはしないかなあ。
ファンタジー?まあジャンルはわからないけれど。
しかしやっぱり人生ある程度お金がなくてはダメなんじゃないのー
と思う。そこはシビアだわあ。面白かった。
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