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『マークスの山』上・下(高村薫/新潮文庫)

『マークスの山』上・下(高村薫/新潮文庫)

南アルプス。北岳。
一家心中から一人生き残った少年。
同じ頃同じ山で起きた土木作業員による殺人事件。
それから十数年―新たな殺人が起こる。

映画化されたのが1995年だって。単行本が出たのは1993年らしい。
これで直木賞受賞なんですね。
映画を見に行ったあと、本を読んだ覚えがある。講談社文庫化の時には
読んでないので、かなり久しぶりの再読、ということになる。高村さんは
文庫化のときに大幅改稿するそうで。単行本読んだ記憶は曖昧ながら、こん
なにも濃厚ではなかった気がする。。。たぶん単行本読んだりした頃には
私はマークスに夢中で、あんまり合田とかの印象がなかった。と、思う。
記憶ぼんやりしてるなあ。ともあれ、今読むと、当然ながら、合田と加納に
もえもえらぶらぶ。二人ともめっちゃかっこいい美形キャラじゃん。何故昔
は気づかなかったのか。我が身を恥じます。でもマークスにひきつけられた
んだよ。文庫読んでもやっぱりそれはそうだった。
「講談社文庫を底本としています」と最後に書いてあったので、新潮文庫化
にあたっての大幅改稿はないんじゃないのかな。ぐぐって見ると、マニアな
方はごくごく細かい違いを発見したりしているみたいだけど。

マークスがちょっと、病気で、ということで、ミステリ的に動機がどうこう、
というのはあんまり明確じゃない感じがする。でもめっちゃくちゃ濃厚濃密
で、面白くて面白くてやめられないとまらない。もったいないのに一気読み
してしまった。合田の動き、捜査をいちいちすべて追いかけ、警察組織の末端
の一員として捜査する、あるいは勝手な独断もする、その姿をみっしり描き
見せてくれている。息がつまる。合田のひらめき、あるいは自虐自己嫌悪、
呆然、クール、すべてがぐいぐい脳髄に注ぎ込まれる感じ。苦しい。
合田シリーズはこれが最初らしいけど、最初からもう離婚してるんだー。
そんで最初から加納とらぶいえろい。まーすでにレディを読んだ後なんで
そうとしか私は見られない。加納~。かっこい~。若きエリート~。

たぶん昔読んだ時には、合田とか加納とか、33歳っていうのが私的には
おっさんだったのかも。今読むと若いねまだ青いねって気がする。若くて
優秀、って。本の中でもまだ若いって感じだけど、昔は美少年趣味だった
青いワタシは、30代がおっさんーとしてあんまりは眼中になかった気がする。
WOWWOWでもドラマ化があったのね。マークスが高良健吾だったんだ。
それはすごくイメージ合う。ちょっと見てみたい。
でもきっと、高村作品は本が最高だ。圧倒的圧倒的圧倒的。またしばらく
ぐったりしてしまう。大満足。

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