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『あほかいな、そうかいな』(池田はるみ/ながらみ書房)

『あほかいな、そうかいな』(池田はるみ/ながらみ書房)

エッセイ集。
もうタイトル見た瞬間からにこーっとなってしまって、面白いっ、と
中身にも確信が持てる素敵な本。
雑誌に5年あまり連載されていたもので、ひとつひとつの話は短い。
3、4ページほどのエッセイ。そのどれもこれもがちょっぴり笑わせて
くれたりしんみりさせてくれたり。いいなあ。

大阪の生まれ、ということでやわらかい大阪の言葉、大阪の勢いで
とても素敵に書かれている。東京での暮らしが長く、それゆえに昔の
大阪、が池田さんのなかに更新されず残っているということらしい。
でもそれはある程度意図的に残してきているがゆえ、なのだと思う。
歌人として長く素敵な歌をつくり続けている人だから。言葉や人の
話、人を見ることを丁寧にきちんと考え表現してゆけるのだろう。

それにしてもほんとうに、こんなにも日常が素敵に、面白くある
ものかしら。池田さんだからなんだろうなあと思う。
嫁である。息子夫婦のよき姑である。ご近所づきあいを始める
一人である。遠い親戚とも親しくつきあう。姉の妹である。そんな
普通に暮らすひとりの女のささやかな出来事。
読んでほわっとなるし、フフってなるし、ますます池田さんのファン
になってしまう。
かなり深刻に辛いこともあるね、と思うけど、それをさらっと厭な
気持ちにさせることなく読ませるの、さすが。
こういう風に年齢重ねていけたらなあ、と思う。でも私じゃもうすで
にいろいろ無理やわ(^^;
でもこういうふわっと、すいすい、と、しゃんとするところはちゃんと
しゃんとして、生きる姿勢、視点を見習いたい感じ。
ほんとに素敵な本でした。

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