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2010年4月

TITLE: 『伊藤計劃記録』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/21/2010 22:13:42
STATUS: Publish
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BODY:
『伊藤計劃記録』(早川書房編集部 編/早川書房)

伊藤計劃の残した短編、未完作品、インタビュー、対談、
書評、散文、映画レビューをまとめたもの。
一番最後の作品リストを見て哀しくなる。少ないよ。

短編は、あんまり好きではないかもしれない。うーん。
たぶん著者の徹底的な世界造りは長編でこそ堪能しまくって面白い
んじゃないかな。
未完の長編、になりそうだったのか?試し書き、だそうな、冒頭、
『屍者の帝国』というのがすごーく面白そうなのに。読みたかった。完成
させてほしかった。
若きワトソンくん、大学生のワトソンくんがなにやら秘密任務につく、
みたいな話。フランケンやら吸血鬼やらいろいろてんこ盛りになりそうな。
読みたい。読みたかった。。。
先日見た映画の『シャーロック・ホームズ』のワトソンくんのイメージで
いけるんじゃないか。読みたかったー。

映画レビューがものすごいこだわりかつ面白かった。
映画がだいっすきなんだなあ。そして自分の好みがかっちりはっきりしてる。
映画そのものへの愛もあふれてる。いろいろ面白かった。すごく。
大いに共感するところもあり、それほどでもないところもあり。ま、当たり前か。
著者が大好きなものごと、思考がわかる気がする。

他の作品も早く読んでみたい。

でも『屍者の帝国』が読みたかったなー。。。
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TITLE: 『かってに改蔵』 1、2
AUTHOR: シキ
DATE: 04/20/2010 18:05:36
STATUS: Publish
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BODY:
『かってに改蔵』1、2巻(久米田康治/小学館少年サンデーコミックススペシャル)

愛蔵版?豪華版?まとめ版?
画業20周年記念出版、だそうで。全14巻になるそうです。へー。
というわけで、つい、勝ってしまいました。
絶望先生大好き、で知ったので、それ以前のは読んだことなかったです。
ちらほら絶望先生でもなんか昔のことがネタになったりしてる感じで興味ありで。

改蔵は17歳。かつては神童、天才塾にかよっていた天才少年だったが、
公園の遊具のてっぺんから落っこちたショックで奇人変人のほうになってしまった。
その落っこちた事件、実は幼馴染の名取羽美のせいであり、羽美は誰にも言えずに
罪悪感を抱えている。
ある日勝手な思い込みから、自分が改造人間になったと信じる改蔵のドタバタが
始まった。

てな感じか。高校生たちのドタバタ。下ネタ多い(笑
なるほどー。こんなだったのかー。
だんだん最初の設定はどうでもよくなるというか。時々出てきたりもするけど。
面白く読んだけど、えっと、どうしよう。ずっと全部買い集めるか迷うところ。
続きが出たときのお財布事情によるかな。。。

サンデーからマガジンへの越境を果たした久米田先生の偉業裏話、ってほど
おおげさじゃないにせよ、インタビューとかあるのはちょっと面白かった。
編集者さんとほんとに仲良しなのか???小学館のマンガはなにかと騒ぎが
あったなーと思ったりして。まーもちろんほんとは何がどうなのかとかわかんないけど。

女子高生のみなさんがルーズソックスだなあ。絵はやっぱり可愛いなー。
でもやっぱ、絶望先生のほうが好きだー。
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TITLE: 映画『シャッターアイランド』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/15/2010 18:29:43
STATUS: Publish
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BODY:
*たぶんネタバレになったりするところがあると思います。

映画『シャッターアイランド』

連邦保安官、テディ・ダニエルズは、新しい相棒、チャックと共に
ある島へ向かっていた。シャターアイランド。重度の精神病患者であり
犯罪者であるものが収容されたアッシュクリフ病院がある。
閉ざされたその島で、一人の女性患者(囚人)が消えたという事件の
捜査のために。
密室からの消失。謎めいた患者たち。医師たち。
しかしテディには密かな別の目的があった。テディの妻ドロレスは火事で
死亡していた。その火事を起こした放火魔、アンドルー・レディスがここ
にいるらしい。しかし探しても尋ねても誰もレディスのことは知らない。
嵐に閉ざされた島の中で、テディは禁じられたC棟へも潜入する。。。

謎!あなたはこの謎を解けるか、とか、この衝撃のラストは誰にも話さないで
ください、と、最初に出るのだけど。。。そ、それだけでもうネタバレじゃん。。。
ま、案の定、ラスト的いは非常に意味深な感じは残しつつ、んー、そういうこと
なのか。。。?という感じ。
あまりすっきり解決!ではないかな。ミステリ?サイコスリラー?よくわからんけど。

そもそも謎解き大好き!ってわけじゃないので、混乱と狂気に引き込まれる感じを
味わう。堪能。
なんだかもっさりしてるよ、ディカプリオ、と思うけれども、やっぱりやっぱり
かっこいいー。やっぱりきれいだ、と思わせる。
特に後半。どんどん混乱していって、泣き虫になって弱っていく様が素敵すぎて
ぞくぞくします。いいなあ。
ドイツでのトラウマ。受け入れられない過去と向き合いたくないのに逃げられ
なくなっていく苦悩。音楽も映像も好きだった。

たぶん私が気づいてない謎とかあるんだろうなーとか、やっぱり細々意味わからん
とも思うけど、まいっか。
自分の確認ミスで、うっかり超日本語吹き替え版を見てしまい、かなり見る前に
萎え~となってしまったんだけど。。。もう一回字幕見に行きたい、と思うほど
くらいに素敵だった。ディカプリオの声を聞きにもう一回行こうかなあ。。。
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TITLE: 『乙女の港』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/10/2010 12:04:42
STATUS: Publish
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BODY:
『乙女の港』(川端康成/実業之日本社)

新入生の三千子は、ある日、体操の時間の後、教室へ戻る途中で、
突然手紙を手渡される。
ネイビイ・ブルウの封筒。
教室へ戻ると、机に小さな菫の花束。真白な封筒がひとつ。
同時にもたらされた手紙には、うつくしい詩と言葉が記されていた。
ブルウの封筒には、花の詩を花束として。
白い封筒には「私のすみれ」と三千子に呼びかける素直な言葉。
上級生の方からのお手紙。一度に二人のお姉さまからのお手紙。
三千子はどうしてよいのかわからず、戸惑うばかりであった。

復刻、というのか、復刊、というのか。
新装版、として、中原淳一の挿絵も収め、解説や少女の友のトモチャンクラブ
や昔の宣伝もついたものが一冊。でもこれは新字新仮名になっている。
挿絵はないものの、装丁、本文昔のままの復刊(?)も一冊。これはルビもあり
旧字旧仮名の、当時のままの本。本文中の上に飾り罫(?)もあって、
かつての少女たちが読んでいたのはこれなのね。という気分にひたれる。
両方セットでねーという復刊でしょう。私は読んだのは旧仮名のもの。解説とか
挿絵を新装版で楽しみました。
セットでちゃんとリクエスト受け付けて買ってくれた図書館さまありがとう。

少女小説として大ブームだったらしい『乙女の港』。ミッションスクールでの
お姉さまと妹の親しい交際。失われた「エス」の関係。
素敵~。すーてーきー。ほぅ、とうっとりため息しながらうつくしい言葉、
文章に酔います。いいな~~。
洋子お姉さまを思いながら、少し強引な克子さんにも押し切られてしまう
三千子。みんな仲良くしたいわ。うつくしい人はみんなお姉さまにほしいわ。と
いう無邪気さと、流されやすいまだ子どもっぽい三千子。お姉さまたちも
つらいわ。
面白かった~。好きだなあ。うつくしい夢の世界だけにいたいわ。
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TITLE: 『元素がわかる』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/09/2010 14:24:12
STATUS: Publish
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BODY:
『元素がわかる』(小野昌弘/技術評論社)

ファーストブックシリーズ、だそうで。図解書籍シリーズ、との
とおり、丁寧に読みやすく書かれてました。
『元素生活』の勢いでもうちょっと詳しく、と思ってこれを借りて
読んでみました。
が。
別に元素がわかった!というようにはなってません(^^;
何書いてんだ?さっぱりわからない。はっはっはー。と思うんだけど
それが面白かったなー。
放射性とか、そういうこと自体がワタシにはわかんないんだよー。
なんなの。
一万分の3秒しか存在しない元素とか。人工的に造ったりしてるみたいで。
えーと。
それはなんか未知のエネルギーができるかも。プルトニウムとかみたいに、
ということなのか。。。研究だからもっと純粋に単にやってみようつくて
みよう!ということなのか。そうなんだろうな。別に役にたつかどうかとか
よりは。元素周期表の、未発見な元素がやがて発見されたのも。
なんだかステキ。
元素って、人工的にまだどんどんつくられてって増えていくのかなあ。
不思議だ。よくわからない。ステキだ。
どっちかというと、人工的に造るよりは、発見していく感じのほうが
ドラマチックロマンチック、な感じはするけど。
元素ひとつひとつに、ドラマがあるなあ。

決して面白くてどんどん読める!という本ではないけど、こういうのを
ちまちま読んでみるのも楽しい。興味もたせてくれた『元素生活』に感謝。
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TITLE: 『娚の一生』3巻
AUTHOR: シキ
DATE: 04/08/2010 23:01:26
STATUS: Publish
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BODY:
『娚の一生』3巻(西炯子/小学館 フラワーコミックスα)

つぐみの、発電所建設をめぐって、地元との対立が深まってきていた。
海江田との同居生活は穏やかに続いている。
ある日突然届いたメール。
つぐみがひきずっている恋愛相手。不倫相手が、海外から戻ってくる、
つぐみに会いにくるというのだ。

これで完結。
素敵だったなあ。シンデレラストーリーだ。海江田さんめっちゃ渋い~~。
渋くて熱くてえろくて大人で少年で優しくて。
理想!!!理想すぎる!!!
マンガだから。。。
こんな理想ーーーーっ。ありえないーーーーーーーーっ!つぐみ!愛されすぎーっ!
と、素敵すぎて叫ばずにはいられない感じ~。
こんなにもハッピーエンドでいいのだろうか。いいんですか西さん。とか思っちゃう
ワタシはヒネクレすぎかなあ。
ともあれ。
海江田さんが素晴らしく素敵素敵はーっ素敵~、でした。
つぐみと海江田さん以外の登場人物のちいさな描写なんかもバカバカしくも
素敵だったりして、そういう細部がこのありえない素敵恋マンガを支えている
のかなあと思う。
最初単なる嫌味キャラかと思った西園寺ちゃんも可愛くって好きになったー。
つぐみが一番ヤな奴、というか、ヤな女だよなー。もー。それなのにこんなに
海江田先生に愛されちゃって。。。む~。
まあでも。
やっぱ西さんのマンガ。うまくてすごい素敵だったです。
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TITLE: 『虐殺器官』
AUTHOR: シキ
DATE: 04/05/2010 18:41:40
STATUS: Publish
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BODY:
『虐殺器官』(伊藤計劃/ハヤカワ文庫JA)

ぼくは死者を見ている。
殺された子ども。積み重なって燃えている村人。
ぼくの母親。

クラヴィス・シェパード大尉。米軍の特殊部隊に所属。専らの任務は、暗殺。
一人の男を追っているが、するりと逃げられている。
ジョン・ポール。その男の行く先には虐殺の混乱が起こる。
その虐殺の意味は。

近未来を描いたSF、ということになるのだろう。内乱の世界。
しかし、米軍の特殊部隊で活躍する主人公、というにはあまりにも繊細な語り。
淡々と計画は実行され、人を殺し、殺され。なのに痛みが、遠い。
この小説を読む行為そのものが、痛みを知ることができても、感じることはない、
痛みをマスキングされ調整されメンテナンスされていることみたい。
こんな未来がくるだろう。もう世界はこうなってしまっているだろう。と、
泣き出すこともできずに感じさせ、ぐっさり深く突き刺さってくる本だった。
凄い。

これが、デビュー作、ということらしい。第一長編?その前に短編とかがあった
のかな。でもまあ、たぶんこれが作家デビュー。2007年。そして、2009年、没。
その訃報を知ったときには私はまったく読んでなくてよく知らなくて、だった
のだけれども。
知っていたらどんなに衝撃だったか。。。と、ぞっとする。
すでにそのあまりにも早すぎる、惜しまれる死を知った後に読んでしまったけれど。
確かにこの作家は、おそろしく稀有な力を持っていたのだと思う。
すでにデビュー前から癌などの闘病生活があったらしい。短い活躍期間ではあれど、
他に与えた影響は凄いみたいだと感じる。今まで知らなかったなんで自分の馬鹿。
でも今知ることができてちゃんとよかった。遅ればせながら著作をおっかけるべく
図書館にすべて予約。読むのが楽しみだけど怖い。
怖いくらい凄いと、期待している。
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