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本のこと

タウン情報まつやま という地元の情報誌の、本の紹介ミニミニコーナー
書かせてもらっていました。
去年の夏頃から6回分。
今発売中の2月号で私はおしまいです。歌人千坂麻緒の名前で載せて
もらってて、うれしかったなー。
文字制限140文字。絶版でないもの、一回2冊というだけの条件で、
なんでもどんなんでもいーです、とのこと。短い〜。何を書けば??
と思ったけど、別に誰も読まないよね私のとこなんか、と開き直り、で、
自分なりには精一杯、140文字の中で書きました〜。

以下6回分。ひょっとして万が一もしも誰かが読みたい、と思って
くれるなら、買いやすいほうがいいだろうと、結局文庫ばかりです。

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『墨汁一滴』正岡子規 岩波文庫 
ISBN 4-00-310134-0

 これってブログじゃーん、と思って読みま
しょう。大人気子規ブログ本『松蘿玉液』に
続く第二弾!『墨汁☆一滴』って感じです。
新聞連載だったので、まさに毎日更新。子規
さんの面白徒然話。痛烈批判あり俳句あり、
試験はイヤなものだったなあという思い出あ
り。漱石や碧梧桐も出てくるよ〜。
 
 
『陰陽師 夜光杯ノ巻』夢枕獏 文藝春秋 
ISBN 978-4-16-326060-0

 まずはお気に入りの美味しいお酒を用意し
ましょう。「ゆこう」「ゆこう」読みはじめ
ると平安の夜が広がる。晴明と博雅と共に、
妖しの不思議を堪能しましょう。うまい酒が
いっそううまくなるよ。未成年諸君は美味し
いお茶あたりにしておいて下さい。一冊に九
つの短編。私は「食客下郎」が大好きです。
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『短歌はじめました』穂村弘 東直子 沢田康彦
   角川文庫 ISBN 4-04-405401-0

 等身大の短歌入門として最適ではないかと
思う一冊。三人の対談形式なので読みやすい
し、素材となってる歌もシロートです、とい
うものばかり。プロ歌人な二人に質問する一
人。おもしろーい。やってみたーい!と思う
ことうけあい。ええ私もそう思って軽い気持
ちで始めてすっかりハマりました。ブクブク。

『作家の猫』 平凡社コロナブックス
   ISBN 4-582-63422-2

 表紙の猫はらもさんのとらちゃん。可愛い
〜♪作家の猫たちの写真がいっぱいで、作家
好き、猫好きにはたまらん本です。衝撃の一
枚は稲垣足穂。褌いっちょで執筆中の足穂の
部屋を横切る猫!可愛さに悶絶の一枚は室生
犀星。火鉢にちょこんと手をかけて暖をとる
犀星と猫〜!『作家の犬』というのもあるよ。
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『魍魎の匣』 京極夏彦 講談社文庫
(ISBN 4-06-264667-6)
 みっしり本。
 京極夏彦大好きなのです!出版されている
本は全て読んでいますが、個人的ベストはや
はりコレ。夜を散歩する少女たち。白い手袋
の男。バラバラ死体。奇妙な新興宗教。謎の
研究所。匣の中に、生きている少女。なにも
かもがぞくぞくうっとりさせる最高傑作です。


『旅の時間』 吉田健一 講談社文芸文庫
(ISBN 4-06-198462-4)

 わ。改行がない。と、これもある意味みっ
しり本。10の短編があり、いずれも旅先で、
あるいは旅の途中のお話。文章の味わい、リ
ズムが独特で最初読みにくく感じるけれどい
つのまにかすっかりハマってしまいます。旨
い酒が必須。大人だ、と痺れるかっこよさで
す。「大阪の夜」がほのかに色っぽくて好き。
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『グールドを聴きながら』吉野朔実 小学館文庫
(ISBN 4-09-191537-X)

 吉野朔実の漫画を読むと死にたくなる。あ
まりのその世界の完璧なうつくしさに。この
文庫は短編集です。短編を読むと、いっそう
お話のうまさが鮮やか。甘さも切なさも極上
です。どれもたまらないけれども、特に「栗
林かなえの犯罪」が好き。「何にもなりたく
ない」なんてセリフにやられたりするわけさ。


『自慢の息子』三番町萩原屋の美人選集4
 西炯子 ウィングス文庫(ISBN 4-403-50045-5)

 三番町萩原屋の美人、というシリーズの中
から、まとまったお話を文庫化したもののひ
とつ。シリーズ全部いいけど、単品でもイケ
る。西炯子の漫画はテンポが早くて、笑いと
感動のバランスが絶妙。突き放した距離感が
最高です。気球を飛ばすこのお話。モデルは
島津製作所かな。個人的には島田が好きだ♪
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『望楼館追想』エドワード・ケアリー 文春文庫
         ISBN 4-16-766182-9

 哀しかった。この本を読み終えてしまった
時、この本を読み終えてしまったことが哀し
かった。ずっと読んでいたかった。いつまで
もいつまでもこの本の世界の中にいたかった。
自分が本を読む人で、この本を読むことがで
きて幸せだった。−「ぼくは白い手袋をはめ
ていた」さあ。読み始めてください。

『香水 ある人殺しの物語』パトリック・ジュースキント
         文春文庫ISBN 4-16-766138-1

 18世紀のパリ。それはむせ返る匂いに満ち
あふれた世界。映画化されたのを見ましたが、
小説のほうがもっと圧倒的。映画でも本でも
匂いがするわけじゃないのだけれども。言葉
の力を感じます。おぞましき天才、グルヌイ
ユ。香水調合師としての成功など満足いくも
のではなかった。欲しいのは、処女の香り…。
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『愛をひっかけるための釘』中島らも 集英社文庫
   ISBN 4-08-748357-6

 中島らもはたぶん天使だ。ヨレヨレのおっ
ちゃん。でもやはりその魂の美しさは壮絶で、
シラフで生きていけなかったのも無理はない。
 短いエッセイ集で、笑いもゆるさも絶品!
特に好きなのは「サヨナラにサヨナラ」星の
世界から想う人へと展開する思考が素晴らし
く切ない。らもさんの本が地上にあってよか
った。

『回転ドアは、順番に』穂村弘×東直子 ちくま文庫
   ISBN 978-4-480-42388-7

 短歌と詩で綴られる恋物語。ふたりの短歌。
ふたりの想い。◇目の奥に夜をおさめてやさ
しかった真昼のことを胸にとかした◆天沼の
ひかりでこれを書いている きっとあなたは
めをとじている
 ね。出会って、お手紙を書いて、恋をして
しまうんです。とてもとっても素敵な本です。
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