« August 2006 | Main | October 2006 »

指先にとまる鳥

     指先にとまる鳥

                    千坂麻緒

   あいみてののちのこころになりたくてつまを裏切る覚悟を決めた

   真っ白なシャツにさわってみたかったゆるめた紺の細いネクタイ

   だんだんに無口になろうわたしたちくちびるを今少しついばむ

   ちよちよとやさしい声で鳴く鳥に餌をやらず来た 淡い後悔

   空豆は買うと高いよとりとめのない話などしたいわけでは

   走り出す ひとつひとつの雨粒が小さくてもうしとどに濡れて

   雨の日が好きになってるはなせないこいをしているこのごろなれば

   文鳥につける名前のいさかいののみこんだまま言えぬことあり

   ときどきは雨にうたれるベランダにハーブを育て育て育てて

   指先についととまりて文鳥のこのあまやかな力と軽さ 

   いつもとはちがうやりかたいつもとはちがうところへとぶのがこわい

   煙草には慣れないけれど一つだけ覚えてしまった銘柄 香り

   もう少しいけないことに溺れたい息ができない水底へゆく

   ひらがなでじぶんのなまえをかいてみる 飴ちゃんみたいあまいつめたい

   うそつきのじょうずな女になりました天気予報の明日はまた雨

   そんなことないよ さえぎるわたくしの声のふいなる荒々しさは

   爪を切る髪を切る伸びすぎているバジルを切って食べる週末

   選ぶのは白い食器ばかりになり割れる壊れる手を切っている

   またひとり幼子の死のニュースありほのかにうらやましくもありつつ

   強すぎる香りコリアンダーをつむちいさなみどりのふるえる薄さ

   昔ならひとりでできた電球をとりかえること生きていくこと

   百年を待てぬわたしは百合の香の香水瓶をたたきこわした

   信じないくせにいつでもまっているいつでも雨は私に降る

   やさしさに首を絞められわたしには足りないものがありすぎるから

   気づいてる気がついてない気づいてるこころをはかるすべがもうない

   静かに 静かに まっしろな小鳥の眠る夜明けの部屋で

   さえずりが高らかになる雨上がりきみの翼は飛べない翼

   うすべにのくちばしのいろまっしろなはねのはばたく鳥籠のなか

   今何をしているのかとほんとうに考えたいのはそんなんじゃない

   きみだけがたいせつなひとそんなひともういないひと夏がまたくる


--------------------------------------------------------------

第49回短歌研究新人賞で最終選考通過作品となりました。
掲載してもらったのは10首でした。30首ならべると。。。えーとなんかもう
すみません、という感じですが。
よかったら感想などなど聞かせてくださいませ。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

まだまだ工事中

まだまだ工事中

外枠の覆いがもうとれてると聞いて、ちょっと見に行ってきました。
坂の上の雲記念館?
名前もちゃんとは知らないんだけど。安藤建築だー、と、ミーハーな私(^_^;)
やっぱり窮屈な感じでかわいそうかも…。ガラスに周りの緑がうつって、それはいい感じと思った。
中身はどーなるのかどーするのか。
出来上がりを楽しみにしています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

下北めぐり

下北めぐり

下北めぐり

梅ヶ丘♪豪徳寺♪土曜の次はサンデーズ♪
ドラマで見たとーりだ〜!と、ミーハーに劇場すごろくめぐりしてきました♪
足が痛いよう〜ってくらい歩き回って満足。
不思議ワールドもあった下北。劇場の街〜。いいなあ。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

« August 2006 | Main | October 2006 »