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未来7月号


  水に棲む竜の話

                      千坂麻緒


禍は彼方からくるいつからかなくしたままの時計の鎖

すこしずつすり減ってゆくこころにはもう一匙の蜂蜜をたす

水に棲む竜の眠りを読み終えて紅茶のために火にかける水

水面から反射する影ゆれうごくこころを食べにはやくきて今

鱗には空と水との匂いありひとひら落ちる花の形に

雨の朝あしたのあめをよろこんでこのみずいろのするどい痛み

ただしさを聞き厭きているわたくしに棲む竜がいる狂いはじめる


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今回の評論十二章は細見晴一氏の「郵便的不安な<私>」というものでした。
おー。
郵便的〜。
自分が馴染みあるコトバだったので面白かったです。

でも私まだあれ読んでない。。。そろそろ逃げずに読もうかなあ。。。うーん。

評論は、情報の変化の歴史、短歌における<私>の変化、を追って。
で、郵便的不安な中で、短歌の<私>をどう表現し、通じるようにするか、
様々な試みがこれからもなされるだろう、というところで終わっています。
この短さの中で書かれているので、んんー??と思うところもありつつ
わかりやすく読みやすくて面白かったです。
中澤系ってなんかやっぱり凄いのでしょうか。歌集欲しいけど買えるのかな?
うーん。

しかし郵便的不安を感じなくてすむようにはならないと思います。

私は<私>が通じるとは思えない。でももちろん、できるだけわかりやすく
通じるといいなと思いながらうたう。けれど。でも、通じるわけないという
ところがはじまりだと、思っている。
時々奇跡のように通じるときがあり、それはとてつもなくうれしい。
その奇跡の瞬間のこうふくのために、うたいつづけたい。な。


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Comments

千坂麻緒さん、どうもありがとうございます。

>わかりやすく読みやすくて面白かったです。

もうこれだけで涙が出るほど嬉しかったです。僕の文章も一応普通に読んでもらえるんだ、とわかりましたので。

確かにんんー??と思うところ、いっぱいあります。無理矢理つないだりしてましたし。どんどん突っ込んでやってください。

Posted by: 細見晴一 | July 20, 2006 12:10 AM

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